はなをくんくん

2013.02.09.21:15

はなをくんくんはなをくんくん
作:ルース・クラウス / 絵:マーク・シーモント / 訳:木島 始出版社:福音館書店絵本ナビ



 暗くて寒い冬の森、降りしきる雪の中、のねずみもくまも小さなかたつむりも、動物たちは皆しずかにじっと眠っています。音のないモノトーンの世界は、平穏ながらどこか寂しげです。

 突然、みんな目を覚まします。のねずみが「はなをくんくん」。くまもかたつむりも「はなをくんくん」。眠りから覚めていっせいに駆け出す動物たち。どんどんどんどん駆けて行く先には、いったい何があるのでしょう。ページをめくる指先ももどかしくワクワクします。

 皆がやっとたどり着いた原っぱには、小さく可愛い春が待っていました。

 草も花も枯れ果てた冷たい冬でも、地面の下では、新しい命の芽が育まれていたのです。辛くてしんどいときも、神様の恵みはちゃんと土の中に用意されていて、暖かい春は、大きなくまにも小さなかたつむりにも、そしてわたしにもちゃんとやってくる、そんな希望と命のよみがえりが感じられる1冊です。

 全部読んでから表紙を見ると、動物たちが小躍りしている理由がよくわかりますよ。(Y.Y)

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