手ぶくろを買いに

2013.01.14.12:08

手ぶくろを買いに手ぶくろを買いに
作:新美 南吉 / 絵:黒井 健出版社:偕成社絵本ナビ




「お母ちゃん、お手々が冷たい、お手々がちんちんする」という子狐に母さん狐は手袋を買ってやろうと思いました。

かつて人間に怖い目にあわされた母さん狐は、子狐の片手を人間の子どもの手に変え、町の帽子屋さんにひとりで手袋を買いに行かせます。

「決して、こっちの手を出しちゃいけないよ、こっちの方、ほら人間の手の方をさしだすんだよ」と母さんに言われていたのに、子狐はうっかりと狐の手の方を出してしまいます。

1943年に書かれた有名な童話です。あらためて読んでみると、「濡れて牡丹色になった両手」「パン粉のような粉雪」「風呂敷のような影」…美しい日本語の響きが新鮮で心地よく、黒井健さんの柔らかな絵がその情感を盛り上げて、冬の絵本なのに胸の中が温かいものでいっぱいに満たされます。

人間はちっとも恐くないという子狐と、人間はほんとうにいいものかしら?とつぶやく母さん狐。子狐やすべての子どもたちが出会う人たちが、ほんとうにいいものであってほしい、私たち自身もほんとうにいいものでありたいと強く思います。(Y.Y)

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