アンナの赤いオーバー

2011.11.29.18:19

アンナの赤いオーバーアンナの赤いオーバー
作:ハリエット・ジィーフェルト / 絵:アニタ・ローベル / 訳:松川 真弓 / 出版社:評論社絵本ナビ




 神様がわたしたちのために大切な幼子イエスさまをプレゼントしてくださったのがクリスマスだからでしょうか?
この季節になると、誰かに贈り物をしたくなります。

 これは、戦争が終った頃、物もお金もない時代に、アンナが一着のオーバーを手に入れるまでのお話。

 去年のオーバーが小さくなってしまったアンナ。
お母さんは、おじいさんの古時計と交換にお百姓さんから羊毛を分けてもらうことにしました。でも羊の毛を刈り取るのは春。アンナは羊においしいえさをあげて春になるのを待ちます。ランプとひきかえに糸つむぎのおばあさんに夏までかかって糸を紡いでもらい、お母さんとアンナで糸を赤く染めるコケモモを摘み、台所で真っ赤に染めて毛糸だまを作ります。ネックレスとひきかえにはたやさんに布地を織ってもらって、ティーポットとひきかえに仕立て屋さんにオーバーを仕立ててもらって…。一つのオーバーが出来あがる過程が、ゆったりと流れる時間の中で丁寧に描かれていきます。

 そしてクリスマスイブの日、アンナとお母さんはオーバーを作ってくれた人達を家に招待するのです。

 クリック一つで何でも買えて、作り手の顔の見えない商品が氾濫しているこの時代に、作ることや待つことの楽しさ、成長の喜び、ほんとうの豊かさを教えられる思いがする一冊です。

 クリスマスの日に、新しいオーバーを着て、羊にありがとうを言いに行くアンナの誇らしく幸せそうな笑顔が平和と希望を感じさせてくれます。(Y.Y)

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