おもいでのクリスマスツリー

2011.11.29.18:08

おもいでのクリスマスツリーおもいでのクリスマスツリー
作:グロリア・マックレンドン・ヒューストン / 絵:バーバラ・クーニー / 訳:吉田 新一 / 出版社:ほるぷ出版絵本ナビ



 クリスマスが近づくこの季節になると、文庫では幼稚園の降誕劇の配役の話で盛り上がります。少し照れながらも誇らしげに難しい台詞を暗誦する子どもたちは、とても可愛いものです。

 これは、第一次世界大戦の頃、アメリカのアパラチア山脈の村であった本当のお話です。
 教会のクリスマスツリーを準備する家の子が、その年の天使の役をすることになっている松ガ森。今年はルーシーの家が当番です。

 春、ルーシーと一緒に、高い岩のてっぺんにそびえるバルサムモミの木に印を付けたお父さんは、夏に戦争に出かけたまま、クリスマスイブの前日になっても帰って来ません。牧師さんは、ルーシーのお母さんに、今年は他の家にツリーを立ててもらうことを提案しますが、お母さんはそれをきっぱりと断ります。そして、その夜、お母さんは、ルーシーを連れて、大胆な男しか登っていかないような高い崖を目指すのです。

 貧しい暮らしを知恵と工夫で切り盛りするお母さん、その凛とした強さと勇気ある行動にほれぼれします。母の愛は、いつの時代、どこの国でも無償で無限です。大ピンチを乗り越える底力は、きっと私たちにも備わっているはず。この素朴で温かい奇跡物語は、読み聞かせしている最中、必ずこみ上げてしまうのが難点です。(Y.Y)

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