ラチとらいおん

2012.04.29.19:35

ラチとらいおんラチとらいおん
作・絵:マレーク・ベロニカ / 訳:徳永 康元出版社:福音館書店絵本ナビ



 犬も暗い部屋も友だちさえもこわい「せかいじゅうで いちばん よわむし」の男の子、ラチ。そんな彼のもとに、ある日、小さくて赤い「らいおん」が現れました。ちっぽけならいおんに何ができるかと思ったラチでしたが、らいおんに鍛えられてどんどんたくましくなっていきます。らいおんさえいれば、ラチにはこわいものなんてなくなりました。そして、ラチが十分に強くなったとき、らいおんは…。

 この絵本を最初に読んだとき、子どもの頃の自転車の練習を思い出しました。補助輪を外したばかりの自転車、後ろの台をしっかりと誰かに支えてもらっていると信じてペダルをこいでいたのに、ある日、気が付けば自分ひとりで乗れるようになっていました。

 誰かに支えてもらっている安心感と、その支えによって強くなれた喜びは、また別の誰かを支えていく優しさにつながっていくのかもしれません。自分を変えていく勇気は、本当は誰のポケットにも入っているものなのだと気づかされます。

 単純な線で描かれた小さい赤いらいおんは、1965年出版とは思えない可愛らしさです。
ラチとらいおんこそ、のび太とドラえもんの原点だったのかもと思わされた一冊。古びた表紙の中には、今も昔も変わらない憧れが詰まっています。(Y.Y)


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